人目が気になり始めた…。ひきにくの吃音人生(中学生編)

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乞音症
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どうもひきにくです!

中学生とは多感な時期で気にせずに吃り倒していた小学生時代とはうってかわって、人前で発言することに抵抗を感じ始めた時期でした。

同性からも異性からもよく見られたい、自分を大きく見せたかったのに、吃音という存在はあまりにも邪魔な存在でした。

吃ることを恥ずかしいと思い始める

前回書いた小学生編の記事では吃ることを恐れず、むしろ人前に出るのが好きで活発な少年だったという風に自分自身を紹介しました。

この記事です。

そんな純粋無垢活発少年だったひきにくにも人からよく見られたいという承認欲求のようなものが生まれてきました。

承認欲求といっても中学生の自分の欲求なんて「誰よりも面白くありたい「彼女が欲しい」「ちょっとぐれてもみたい」などとこんなしょうもないことでした。

しかしそんな当たり前の承認欲求を満たすためには外見そしてコミュニケーション能力が優れていないといけないですよね?

幸い中学は同じ小学校の人がとても多かったので友達の友達という繋がりから友達が出来ていったので友達がいなくて辛いというようなことはありませんでした。

しかしいざ授業が始まり、指されると、回答をわかっていても言えないということが多々あり、学年が上がるににつれて注目されるのが嫌だなと思うようになりました。

サッカー部に入っていたので、大会に参加するときに選手登録といって、自分の背番号+名前を言う必要があるんですがその時間が最も苦痛でした。

苗字・名前を言うことに恐れている自分とは一体なんだろう…

人が当たり前にできていることがこれほどまでに難しいのはなんでだろう…

そんな考えが日常的に頭に浮かぶようになり、順番に生徒を当てていく先生の授業で自分が刺される日や英語の授業で発表がある日などは、前の晩から発表することが憂鬱になりました。

そしていざ授業が始まると自分の番が来るまで鼓動が早くなり、全身汗をかきはじめ、授業どころではありませんでした。

言えなかったらどうしよう!?!?!?という焦りと恥ずかしい気持ちが心の奥底にこびりついてしまったのです。

夢を諦める

小学生の頃の夢はサッカー少年だったので「J1に入ること」でした。

ガンバ大阪の宮本遠藤が好きでした。

サッカー日本代表になるという夢ではないあたり、当時の自分は地己の限界を知っていたのでしょうか…

そんなプロサッカー選手を夢見る少年ひきにくにはもう一つ夢がありました。

それは…

「お笑い芸人」です!

キレのあるツッコミ、唐突なボケ、会話でうまくオチをつけて最後に笑いを取る。

そんなコミュニケーションのスペシャリスト、笑いの伝道師になりたかったんです。

お笑い芸人になるために当時世に出てきたばかりのYoutubeでダウンタウンのガキの使いのはがきトークをひたすらに見てトークの勉強をしていました。

またその当時ブラックマヨネーズがブレイクしていたので、ブラマヨの笑いの取り方を勉強したいました。

ブラマヨはコンビのパワーバランスが良く笑いの掛け算が成り立っている芸人だと感じていました。

最近では千鳥もそうですよね。

だから自分が話す時も、お笑い芸人のようにい会話のリズムを大切にし、オチのあるトークを展開したかったんですが…

話途中で言葉が詰まってしまいそのまま諦めてしまうことが多くなりました。

諦めずとも、一度吃れば会話のリズムが失われるので、その後頑張って話し続けても笑いが生まれることはありませんでした。

小学生の時は「う〇こ」ひとつでみんなが笑えたのに中学生になるとそうはいきませんもんね。

大学生になるとまた「う〇こ」で笑えるようになりましたが…

小学生のころからいつかはお笑い芸人になりたいと思っていた自分にとって吃音とはあまりに大きすぎる障害でした。

この頃に「吃りは治らないんだ」「こいつと一緒に生きていくしかないんだ」と絶望したことを覚えています。

言語でのコミュニケーションを制限されたまま生きていかなくてはならない、組織での自分のあり方を考えるきっかけにもなりました。

付き合ってくださいと相手に告白できず30分経ってしまう

中学生といえば恋愛をしてみたくなる年頃だと思います。

中学一年生の冬、周りがどんどん付き合っていく中で、僕はなんとなく焦っていました。

「え!?あいつとあいつが付き合ったの?」「あいつまた新しい彼女できてる!」「あのカップルもうチューしてるらしいよ」

AVは観ていても心は純粋だった僕は身近にいる人があんなことや、こんなことをしてるなんて想像もできませんでしたが、誰々が付き合ったとか誰々がキスしたなどという情報を耳にする機会が多くなり、何となく彼女が欲しくなっていました。

焦りの気持ちからか本心からなのかは定かではありませんが、クラスで仲の良い女の子A子のことを何となくいいなあ。と思い始め、なんとなくいいなあと思っているうちに何となく好きになってしまいました。

友達が「A子がかわいい」ということを常日頃から僕に言っていたことも好きになってしまった原因だと思います。

好きになったら何となく付き合ってみたいのが男の性、前々からA子とはやんわり両想いであるという情報を耳にしていたので、屋上に呼び出し告白することにしました。

放課後。

屋上にA子を呼び出し、男らしく告白をバシッと決めて部活に行こうと思っていたのですが、いざ話そうとすると、「告白と吃音」ダブルの緊張から全く言葉が出なくなり、沈黙が続きました。

呼び出した張本人が黙っているからA子は「え?なにこいつ…?」って感じですよね。

話せなくなって黙っている僕に対してA子がとった行動はA子も黙るでした…。

しかもA子は体育座りをして膝に顔をうずめてしまいました…。

心なしか鼻をすする音が聞こえる…気がする…。

泣きたい気持ちはすごくわかるよA子。僕も泣きたい。

そんなこんなで20分程沈黙が続く中、気まずすぎる沈黙の状況を打ち破ってくれる救いの一手が差し伸べられました。

それはA子と同じバスケットボール部のB子です。

B子はあまりに長すぎる愛の告白タイムに疑問を感じ階段から「A子大丈夫?部活先に行くよー!?」と声をかけてくれました。

そこで僕はB子に今にも涙がこぼれてしまいそうな気まずすぎる状況をあたふたしながら説明すると、B子が間を取り持ってくれました。

B子の力を借りてようやく「すっ、すっ、好きやから、付き合ってくれん?」とキザに告白し「いいよ」と返事をいただいたものの、カオスすぎる告白を経た二人の仲がそれ以上縮まることはありませんでした。

翌日以降僕はA子にあっても、初めて付き合ったという気恥ずかしさと、告白一つまともにできなかったという劣等感からA子と全く話さなくなり結局何もせず約3ヶ月で二人の関係は終わってしまいました。

この時僕は思いました。

恋愛を成功させるにはってコミュニケーションが最も重要であるということを。

この先彼女なんてできるんだろうか、もしできたとしても笑わせてあげられるんだろうかとぼんやり考えるようになりました。

場面緘黙症の子と出会う

中学三年生のクラス替えで、まったく喋ろうらない男の子と同じクラスになりました。

三年生になる前から「全く話さない変な奴がいる」という噂は聞いていましたが、いざ同じクラスになってその子に何を話しかけても首を振るなどの意思表示はするが全く言葉を発さないそんな子でした。

後に場面緘黙症という障害を知るんですが…

場面緘黙症とは

ある特定の場面・状況でだけ話せなくなってしまう症状のことである。

子供が自宅では家族らと問題なく会話をしていても、学校や幼稚園など家の外では全く、あるいはそれほど話さず、誰とも話さないという例は多い。そして、その子供は非常に内気な様子に見え、グループでの活動に入りたがらなかったりする。

脳機能そのものに問題があるわけではなく、行動面や学習面などでも問題を持たない。

単なる人見知りや恥ずかしがり屋との大きな違いは、症状が大変強く、何年たっても自然には症状が改善せずに長く続く場合があるという点である。

出典:場面緘黙症-Wikipedia-

23歳になった今なら彼が場面緘黙症であること。

それによりどうしても話せない話したくないという気持ち、がわかるような気がするんですが、その当時は自分が吃音症であったにもかかわらず、彼になにか病気があるかということも想像せず、無理やりしゃべらせようとしていました。

なんという思いやりのなさ、想像力の欠如でしょうか…恥ずかしい。

自分が同じことやらされたら確実に泣くのにね。

高校入学後場面緘黙症という障害を知り相手のバックグラウンドを想像する力が少しつきました。

宮下君ごめんね。

まとめ

中学に入り承認欲求がより一層芽生えたことによって、当たり前のことを当たり前にできない自分のふがいなさに負い目を感じるようになり始めました。

また小学生の頃はどんなに吃ろうと意地でも最後まで話していましたが、中学生になると連発症状(おっ、おっ、おっ、おれ!と何度も初めの言葉を繰り返してしまう症状です)を繰り返すことが恥ずかしく三回連発症状が出ると話すのを辞めるようになりました。

「おっ!おっ!おっ!」と顔がこわばり体に力が入って何度も始めの言葉を繰り返す様が動物のように感じてしまい恥ずかしかったです。

そんな自分の限界を知ることでお笑い芸人になるという夢も儚く散りました。

今思うと面白くないのでむしろ芸人の夢が散ってよかったですけどね(笑)

とまあここまで中学生のエピソードと当時の心情を書き連ねましたが、高校入学後僕は益々人付き合い・コミュニケーションが苦手となっていきます。

その話はまた後日書こうと思います。

この自分語りはただただ聞いて欲しいという思いもありますが、あなたの周りにいるかもしれない吃音症で悩む子供・友達・恋人がどんな気持ちで日々生活しているのかというのが少しでも伝わればいいなあという思いで書いております。

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